アーロンチェアが気になるけれど、
「種類が多すぎて違いがわからない」
「自分に合うサイズや仕様はどれ?」
と悩んでいませんか?
アーロンチェアにはモデル・サイズ・仕様の違いによって多くのバリエーションがあります。選び方を間違えると、せっかくの高級チェアも満足度が下がってしまう可能性があります。
そこで本記事では、クラシックとリマスタードの違いをはじめ、サイズ選び・キャスター・カラー・ゲーミングエディションまで徹底解説していきます。
後悔しない選び方のコツをわかりやすくお伝えします。
アーロンチェアは、1994年にアメリカの老舗メーカー「ハーマンミラー」が発売した高機能オフィスチェアです。
AppleやGoogleでも採用され、“最高峰のワークチェア”として長年支持されています。定価は20万円前後と高額ながら、耐久性と快適性に優れ、プロからも高評価です。
アーロンチェアが長年にわたり高評価を受け続けている理由の一つが、その徹底した「人間工学(エルゴノミクス)」設計にあります。
通気性に優れた「ペリクル」メッシュ、背骨を支える「ポスチャーフィット」、前傾・後傾に対応するチルト機能など、人間工学に基づいた構造が特長。
使用者からは「腰痛が軽減した」「集中力が持続する」といった声が多く、快適な作業環境を支える一脚として期待できます。
2016年には機能性を大幅に進化させた「リマスタード版」が登場しています。見た目は従来と似ていますが、内部構造や操作性については大幅にアップデートされています。
現在公式サイトや正規店で販売されているのはこのリマスタードモデルです。一方でクラシックモデルは中古市場での購入が主流となります。
アーロンチェア クラシックは、1994年の登場以来20年以上にわたって世界中のオフィスシーンを支えてきた元祖・定番モデルです。発売当初から、通気性に優れたペリクル素材や、シンプルながらも調整性の高い構造が評価され、“人間工学チェア”の先駆けとして支持を集めてきました。
複数のパターンが登場していたことでも知られており、「クラシックカーボン」「クラシックジンク」「ウェイブプラチナ」「タキシードブルーブラック」「タキシードホワイトゴールド」といった張り地が存在していたのが特徴です。
一方で現在は後述のリマスタードが発売されたことから、クラシックモデルに関しては2018年3月20日をもって受注・生産終了となっています。クラシックモデルを購入する場合は、中古市場が主なルートになるでしょう。
2016年に発表された「アーロンチェア リマスタード」は、クラシックモデルの基本設計の思想を引き継ぎつつ、現代のニーズに応える形で再設計された進化版です。
デザインの大枠はクラシックと大きく変わりませんが、サイズ感の微調整やレバー・ノブの位置、操作感などが見直され、さらに使いやすくアップデートされています。
また、張り地「8Zペリクル」や進化した腰部サポート「ポスチャーフィットSL」など、構造面では大きな進化を遂げています。
現在ハーマンミラーの公式サイトや正規販売店で販売されているアーロンチェアは、このリマスタード版が主流となっています。
新型アーロンチェア、同じグラファイトブラック仕様でも新旧でこれだけ色が違う。左が旧型、右が新型。メッシュの色が新型から微妙に変わってしまったらしい。どうせなら旧型と同じ色にしてほしかったかなとw pic.twitter.com/cpHUTULrod
— たかっぺ (@takappe) January 30, 2017
クラシックからリマスタードへのモデルチェンジで、具体的に大きく変わったのは以下のポイントです。アーロンチェアの新旧座り比べした。 今までのアーロンチェアは結構硬めであまり座り心地いいとは思えなかったけど新型は程よい硬さでこれはいいな… まぁ僕はオカムラのシルフィ買ったばかりだから買うわけもないけど。
— やま茶 (@yamacha_ids) May 28, 2017
比較項目 | クラシックモデル | リマスタードモデル |
---|---|---|
サイズ調整 | 座面幅・背もたれ角度など従来設計 | 微調整されフィット感が向上、座面高もやや高め |
張り地(ペリクル) | 通常ペリクル/組み合わせ選択可 | 8Zペリクル採用(張力8ゾーン)/張り地はフレームごとに統一 |
背面サポート(ポスチャーフィット) | 仙骨を中心にサポート | 仙骨+腰椎を独立して支える「ポスチャーフィットSL」に進化 |
レバー・ノブ設計 | 前傾チルト・リクライニングが別レバー | 操作系を一本化し、見た目もすっきり・調整しやすい配置に変更 |
アーム調整 | 角度調整:3段階 | 角度調整:8段階/前後スライド機能付き/柔軟な調整が可能 |
リマスタードでは座面の幅や背もたれの角度などが微調整されています。これにより、より自然な姿勢でフィットしやすくなり、座り心地が向上しています。
また、両モデルを比較すると、リマスタード版の方が座面高がやや高くなっているという違いがあります。
クラシックモデルで使われていた従来のペリクルに対し、リマスタードでは「8Zペリクル」という新素材を採用。見た目こそ大きな変化はないように見えますが、実際の座り心地には大きな変化がみられています。
8Zペリクルは張力の異なる8つのゾーンで構成されており、体の部位ごとに適切なサポートと沈み込みを提供します。これによって、圧力を分散し、長時間座っても疲れにくくなっています。
ちなみに従来のクラシックモデルでは、張り地を様々な組み合わせの中から選ぶことができました。
一方でリマスタード版のアーロンチェアになってからは、張り地パターンが統一され、フレームごとにあったものに設定されています。
ポスチャーフィット機能は背中部分のサポート機能になります。従来のクラシックモデルでは、主に仙骨をサポートするものとされていました。
一方でリマスタードでは「ポスチャーフィットSL」としてアップデート。仙骨と腰椎の両方を独立して支える構造となっており、より自然な姿勢を保てるようになりました。
細かな部分に注目すると、レバーやノブの位置やデザインにも変化がみられています。
クラシックでは「前傾チルト」と「リクライニング」が別々のレバーでしたが、リマスタードでは1本に集約され、操作性が向上。
さらにポスチャーフィット調整ノブに関しても、フレームに沿った位置へと変更になり、すっきりとした見た目にアップデートしています。
リマスタードではアーム(肘掛け)の可動域が大きく拡張され、より自分の体格や作業姿勢に合わせた細かな調整が可能になりました。
クラシックモデルでは角度調整が3段階だったのに対し、リマスタードでは8段階まで対応。さらに、前後方向のスライド機能も加わり、アームがデスクにぶつかってしまうといったストレスも軽減されています。
リマスタードとクラシックどちらを選ぶべきかは、使う環境や求める快適性によって異なります。
特に機能面での進化を重視するなら、現行モデルであるリマスタードがおすすめ。「ポスチャーフィットSL」や「8Zペリクル」など、長時間の着座に対応したアップデートは非常に大きな魅力です。
一方で、「見た目が好み」「コストを抑えたい」といった理由でクラシックを選ぶ方も少なくありません。なお、クラシックモデルはすでに生産終了しているため、入手するには中古市場を利用するのが基本となります。
いずれのモデルも後悔なく選ぶためには、信頼できる販売店で購入することがおすすめです。中古品で探すなら、【オフィスアイデア】もぜひご活用ください。
オフィスアイデアでは、アーロンチェアの在庫を豊富に取り扱っているため、リマスタードとクラシックの両モデルを比較しながら選べます。
状態をしっかりと明記した上でクリーニング・整備済品を取り扱っているので、安心してお選びください。
アーロンチェアにはA・B・Cという3種類のサイズ展開があります。Aがもっとも小さく、Cがもっとも大きなサイズになります。
以下のように、身長や体重に合わせて選ぶことができます。
アーロンチェアは海外ブランドのため、やや大きめに設計されています。これに対して日本人は小柄な傾向にあるため、サイズ選びには注意が必要です。
日本人ユーザーによく選ばれているのは「Bサイズ」です。平均的な身長・体重の方であれば、Bサイズがフィットしやすいでしょう。
一方で小柄な方や女性には「Aサイズ」が合うケースもあります。このように、体格に応じた選び方が必要です。
またCサイズは大柄な方向けとして設計されていますが、デスク環境によっては大きすぎて合わないケースもあるため注意しなければなりません。
もちろん、こちらはあくまでも目安のデータになるため、誰にでも必ず当てはまるというわけではありません。身長や体重のほか、筋力や個人の感覚でもフィットするかどうかが変わってきます。
アーロンチェアのサイズ選びで後悔しないためには、できるだけ試座をしてみたり、寸法を細かく確認したりすることが重要です。特にオンラインや中古品で購入する予定の方は、サイズの間違いに注意しましょう。
アーロンチェアを購入する際に意外と見落とされがちなのが、キャスターの種類です。
キャスターには「カーペット用」と「堅床&カーペット用ブレーキングキャスター」の2タイプがあります。使用する場面に合わせて適切なタイプをチョイスしましょう。
例えばカーペットの上でしか使用しない場合は、カーペット用で問題はありません。一方でフローリングなど硬い床の上で使用する場合、カーペット用のキャスターでは傷をつけてしまう恐れがあります。
幅広いシーンで使いたい方には「堅床&カーペット用ブレーキングキャスター」がおすすめです。DC1キャスターとも呼ばれるこちらには、ブレーキング機能が付いていて、座っていない時には回転がしにくくなっているのが特徴です。
ちなみにアーロンチェアのキャスターは、後からでも交換ができます。劣化してしまった場合や使用シーンを変更したい場合には、別途購入して付け替えを行うことも可能です。
ただしキャスターの交換によって保証対象外になることもあるので、公式保証が適用されている方は注意が必要です。
アーロンチェアには、フレーム(背面・座面の構造部)とベース(脚部)の組み合わせによって基本的に9種類のカラーバリエーションが用意されています。アーロンチェアのカーボン。しかもフレームはサテンカーボンベース。ポリッシュより好みだ。ただ、納期だけがね... pic.twitter.com/14abKGSMIP
— ニイツマサトル (@_new_wife) October 15, 2020
カラーだけでなく素材も変わるので、選ぶタイプによって価格にも差がある点には注意しておきましょう。
また、選んだフレームやベースの種類によって、ペリクル(張り地の色)やアームパッドの仕様がセットで決まる点にも気をつけておきましょう。
「この色がいいけど、この素材は選べない」という組み合わせもあるため、事前に確認しておきましょう。
最もベーシックなアーロンチェアは「グラファイトフレーム/グラファイトベース」のものになります。
グラファイトカラーはダークグレーのような色合いが特徴で、どんなシーンにも馴染みやすいです。料金もこちらが一番安いです。
一方で、やや明るめのトーンが特徴の「カーボン」、白寄りの明るさを持つ「ミネラル」、そしてマットな漆黒に仕上げられた「オニキスブラック(オニキスフレーム)」など、上位モデルになるほど見た目の個性と価格が上がっていく傾向があります。
価格の目安としては、グラファイト < カーボン < ミネラル < オニキスブラックの順で高くなります。
10年前に起業して、その時からずーっと言ってた欲しい椅子。やっと買えた(笑)ハーマンミラーのアーロンチェア。ゲーミング仕様の漆黒のブラックカラー。ラージにして正解、座りたくなる椅子! pic.twitter.com/lTiYWfe1nq
— 平地 大樹(ひらちたいじゅ)/プラスクラス代表取締役 (@halloffame81) June 17, 2021
アーロンチェア ゲーミングエディションは、2020年9月に登場した特別仕様モデルです。
オフィスチェアとしての高機能性はそのままに、ゲーミング用途にも対応するようデザインされた1脚で、ハーマンミラーならではの快適性とスタイルを両立しています。
最大の特徴は、全体がマットなブラックで統一された「オールブラック仕様」。従来のアーロンチェアにはないクールな雰囲気が、スタイリッシュなデスク環境を演出します。
ゲーミングエディションの機能面は、基本的に「アーロンチェア リマスタード」と同等です。ポスチャーフィットSLや8Zペリクルといった快適機能も同様に搭載されています。
異なるのはカラーリングと価格帯。通常のグラファイトカラーのモデルよりも価格がやや高めに設定されています。
アーロンチェアは新旧モデルの違いやサイズ、パーツ構成によって使用感が変わってきます。
また近年では、「アーロンチェアってもう時代遅れなのでは?」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、アーロンチェアが時代遅れと言われる理由と実際の使用評価を整理した記事もあるので、ぜひあわせて参考にしてみてください。
まずは各モデルの“違い”を正しく理解し、自分の体格や作業環境に合う1脚を選ぶことが大切です。可能であれば、実際に試座して確認するのもおすすめです。
また価格面で迷っている方は、中古という選択肢も視野に入れてみてください。中古なら気になるモデルを新品よりも安価で挑戦できます。
中古での購入を検討するなら、信頼できる販売店を選ぶのが安心です。オフィスアイデアでは、最終メンテナンスとクリーニング済アーロンチェアを多数取り扱っています。
アーロンチェアに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。